中四国最大級の遊べるプール」施設、出雲ゆうプラザのロデオマウンテン着水プールで重体だった小学2年の男児が死亡しました。
出雲ゆうプラザ出雲市が管理する健康増進施設で、昨年春から同施設はNPO法人ヘルシーサポートいずも21が指定管理者として運営されています。ところが市が作成した監視員マニュアルが守られておらず、昨年度から16件の事故が起きていたことが明らかになりました。うち、今回事故のあったロデオマウンテンでも4歳男児が滑ってきた子どもと衝突し鎖骨を骨折するなど3件の事故が発生していました。
ちなみにロデオマウンテンでは

  • 着水時に速やかにプール外に移動してもらうよう指示する
  • 着水プールでの遊びを禁ずる
  • 着水時に移動したのを確認してから3人同時にスタートさせる

といった細かな監視要綱が定められているにも関わらず、事故当時はロデオマウンテン専門の監視員はなく、アルバイトの監視員が隣の幼児、25メートルプールと一緒に監視していたといいます。

安全のための対策は万が一の際の備えであり、事故が起きない限りは不要であるかもしれません。ところが出雲ゆうプラザの場合は、昨年度から事故が度々起きているだけでなく、今回事故のあったロデオマウンテン着水プールでもマニュアルが守られていないために骨折事故が発生しています。つまりマニュアルが守られていないために事故が発生しているという事例が頻繁に起こっており、マニュアルの遵守徹底を図る機会が何度も繰り返されているのに、マニュアルどおりの監視が行われず事故を繰り返していたということが判ります。
実際に運営に当たっていたNPO法人がずさん極まりないことは言うまでもありませんが、同法人に運営を委託した出雲市もマニュアルが守られているかどうかを確認しなかったことは問題ではないでしょうか。少なくとも直接の管理が出雲市の手から離れることが決まった時点で、委託先が規定通りに監視をしているかどうかを抜き打ち検査を定期的に行うというマニュアルを作成しておかねばならないように思います。

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