アクセルとブレーキ 3

福岡のタクシー暴走事故では、二重に敷かれていたフロアマットが誤動作を誘発した可能性が指摘されています。自動車ではアクセルとブレーキという相反する動作を促すペダルが、同じ右足で踏み込むものとして隣り合って配置されています。

フロアマットがずれることでペダルが踏み込めなくなったりペダルが踏まれたままの状態になったり足を離しても戻らなくなることがあります。さらにブレーキペダルとアクセルペダルが並んで配置されていることで、その両者とも正確に操作できなくなる可能性も出てきます。

自動車のアクセルとブレーキはともに足元にあり右足で操作します。オートバイはアクセルとブレーキがともにハンドルにあり手で操作します。これが自転車になるとブレーキは手で、アクセルの代わりとなるペダルは両足で踏み込みます。一口にどの操作系が優れているとも言えませんが、同じ足で同じ踏み込むという操作をする自動車がもっとも操作間違いを起こしやすく、自転車のように位置も操作が異なれば間違えようがありません。

自動車のペダルが足元にあるのは、元は構造上その位置でないとペダルを踏み込んだワイヤーを引っ張ることができないからであり、フライバイワイヤ機構となった今でも同じ位置に据えられているということなのでしょうが、現在の技術であればハンドルに据え付けることは難なくできる筈です。バイクや自転車のようなバーハンドルでない丸ハンドルでは取り付け位置をどうするかという問題がありますが、もっとも標準的な10時10分の位置に握りやすいグリップとブレーキレバーを取り付ければ良いのではないでしょうか。これで足元のブレーキペダルを廃すれば、操作間違いもフロアマット等に起因する誤動作も減らせると思うのですが如何でしょうか。