ekiden_racer2007-11-08

アジアシリーズというのは日本・韓国・中国・台湾のプロ野球チームチャンピオンがアジアでの野球ナンバーワンを決めようというものです。ところが出場した日本代表:中日ドラゴンズは、主力打者であるT・ウッズ選手が欠場し、韓国代表:SKワイバーンズに6対3と敗戦しました。この日本チームがずるずると失点し無様に敗戦するゲームを見ながら、アジアシリーズとは一体何だろうという疑問が湧いてきました。何故中日ドラゴンズの主力打者ウッズは帰国してしまったのでしょう。恐らくウッズ選手とチームとの契約条項の中に、「1.クライマックスシリーズに進出できずにシーズン終了した場合」「2.クライマックスシリーズに敗退した場合」「3.日本シリーズが終了した場合」にはチームに帯同せず帰国して良いとか帰国するというものがあったのだと推測されます。日本シリーズで優勝すればアジアシリーズが待っていることは予め判っていたはずです。どうして中日ドラゴンズは、或いはチームの主力であるウッズ選手はこのような契約を結んだのでしょうか。
実は昨年アジアシリーズに出場した日本ハムファイターズでも、4番としてチームを牽引してきたセギノール選手が出場できませんでした。これはパスポートが失効しておりその更新に手間取ったために再入国が遅れた為です。
同様の疑問はワールドベースボールクラシックの時も感じました。特に大リーグのチーム事情や選手本人の意向で、参加したりしなかったりという選手がいたからです。この際、春から秋までの野球シーズンを戦うプロ野球選手のコンディションという問題は無視できないでしょう。またそうしたポストシーズンの大会に参加してケガをした場合の補償はどうなるのかという問題も大きいと思います。それにしても、世界一を決める4年に一度の国際大会に、何故イチロー選手が参加していて松井選手は参加していないのかという疑問は残り、結果として優勝したことで不問にすることができただけで、もしもメキシコチームがアメリカチームに敗れて決勝への出場を逃していれば、その疑問は拭えなかったと思います。ただ国際大会の場合は選手は所属チームを離れて混成チームを結成するわけですが、アジアシリーズでは所属チームで出場しますから、ケガの補償という点ではWBCとは状況が違います。
ウッズ選手はただの助っ人であって、チームを率いる4番打者ではないということなのでしょうか。それともアジアで行われる選手権にアメリカ人である自分は参加しなくて良いと考えたのでしょうか。それとも代理人がウッズ選手の選手生命や価値を優先してそのような契約にしたのでしょうか。ウッズ選手は韓国のOBベアーズ〜斗山ベアースでも活躍したこともあり、経歴はアジアシリーズに持って来いの選手です。
中日ドラゴンズは、クライマックスシリーズ日本シリーズで守り勝つ野球で日本一になりました。アジアシリーズにおける日本チーム初の敗戦は、その守りにミスが重なったからではありますが、ウッズのいない中日打線はいつも以上に点の取れそうにないやる気のない打線にしか見えません。ウッズ選手がいないのは残念でなりません。ただまあ中日が負けさえしなければ、ウッズ抜きでも中日はさすがに強いんだなあと何も疑問に感じなかったわけではありますが(笑)。