ekiden_racer2009-03-20

東京ラウンドからの通算対戦成績が1勝2敗の日本と韓国が、WBC第2ラウンドの順位決定戦に臨んだ。前日のキューバ戦とは違い、勝っても負けても準決勝進出に変わりはない。1位通過だと準決勝の対戦相手はアメリカ、2位通過だとベネズエラとなる。
日本は先発マウンドをWBC初登板の内海に託す。またキャッチャーはこれまでの城島でなく阿部を起用、打順も大きく入れ替えて4番にDH城島、5番内川、6番村田がファースト、サードには9番で片岡が入った。
1回裏、韓国は立ち上がりの内海を攻め、ヒット・送りバント・エンタイトル2ベースで先制。4番キム・テジュンを歩かせて勝負のイ・デホをダブルプレーで仕留める。2回表、日本は内川のHRで同点に追いつき、さらに村田がヒットで2塁に進み、岩村のショートへの当たりが内野安打。送球が乱れる間に1、3塁となり、2死後片岡がライト線にヒットを放ち逆転。
日本は先制されてすぐ逆転したものの、その後チャンスは作るものの得点のないまま最少得点差でゲームは進む。4回には村田がヒットで出塁するものの、ベースに駆け込んだ際に足を痛め退場するといったアクシデントもあった。
ピッチャーは3回2死から小松にスイッチ、力あるピッチングで打線の援護を待つ。6回1死で好投した小松の後を受けて田中が登板。田中は二者連続三振を取るものの、その表日本が無死1・2塁のチャンスを生かせなかった裏に、2ボールからストライクを取りに行ったストレートをバックスクリーンに運ばれて同点。再三のチャンスを生かせず同点に追いつかれて嫌なムード。
さらにサード片岡の悪送球で走者が出たところで韓国はイ・テククンを代打に送る。ここで日本は左の山口にスイッチ。ショートゴロのダブルプレーに打ち取る見事なリリーフ。山口はワンポイントで涌井に交代。このゲームには幾つかポイントとなる場面があったが、この同点後ノーアウトのエラーのランナーが出た場面でのリリーフ成功、そしてその山口を引っ張ることなく涌井に後を託すという積極的・攻撃的な継投が最大のポイントだったように思う。
同点に追いつかれた直後の8回表、原監督は青木のバントヒットに続いて何と4番城島の代打に稲葉を、HRを打っている内川に替えて小笠原を起用という超積極策を取る。結果的に三連打となり小笠原がキム・ガンヒョンから逆転打を放つ。ただこのキム・ガンヒョンがブルペンからマウンドに向かう際、表情に笑顔が見えた。この日の韓国ナインは失策も多く、リラックスというよりも気が抜けたプレーが多かったように思う。この回には岩村の2点タイムリーも飛び出し、日本は同点に追いつかれた次の攻撃ですかさず逆転するという効果的な攻撃となった。
日本は9回に不調のイチロー二塁打を放ち、青木のタイムリーで一点追加。マウンドには8回馬原、9回藤川と(おそらく)予定通りのリレーで韓国を抑えた。
負傷退場した主砲・村田はゲーム中は「病院に向かわずベンチ裏で治療中」と情報が流され、両肩を支えられながら退場したショッキングな映像とは裏腹にそれほどのケガではないと思われたのだが、ゲーム終盤に病院に向かい、ゲーム後原監督の口から「重症です」との言葉が出た。村田は開幕出場が絶望視されるケガの模様で、広島の栗原が急きょ招集されることになった。