ニッポン放送が乗っ取られようが、フジテレビの経営に誰が関わろうが知ったこっちゃないのだが、それがライブドアというチンケなポータルサイトを運営する堀江とかいう若造だというのが気にくわない。それが株の時間外取引の大量取得という現行法下では違法とは言い切れないが問題のある手法で進められたというのも気に掛かる。
 今にして思えばなぜライブドア近鉄球団の買収や球団への新規参入を目指したかというと、決してプロ野球に熱い思い入れがあったからではなく、堀江という若造の売名行為だったわけで、それが今度はニッポン放送という「おいしい」会社に向けられただけであり、若造のゲームにニッポン放送やフジテレビが右往左往させられるのは、本当は見ていて面白いことの筈なのに、そこで堀江が笑っていることを思うと実に腹立たしいわけだ。
 堀江の何がいけないといって、その浅はかさと厚顔さである。不況であるが故に内実の伴わないマネーゲームが横行しているに過ぎないのに、若造がなかなか馬脚を表わすことなく、また誰もこの若造をぴしゃりと叩きつぶせないでいるのが実に焦れったい。