72年の国交正常化以降、日中関係は最悪の状態にあると言われています。中国が「首相の靖国参拝が気にいらん」と言うなら、「靖国神社に代わる戦没者追悼施設ができるまでの間、A級戦犯も合祀されている靖国には首相は参拝しません」というように、一つでも懸念材料は減らしておいた方が良いと思います。「心の問題にまで他の国から口出しされたくない」という小泉答弁は正論ではありますが、かつて侵略を受けた国の人が受ける感情を無視した行動であることは確かです。「暫定的に」参拝しないということなら日本国首相としての面子も保てるのではありませんか?
 台湾は中国と同様に旧日本軍が治めていた地域ですが、台湾は親日的だというのがこれまたよくわからないところです。台湾にとっては日本との関係よりも中国との関係が険悪なので、外交政策親日という態度を取っているのかもしれません。だとすると中国の反日という態度も、政治的な思惑からリードされたものなのではないか?という気がします。近代化を目指してきた中国はこれまであまり反日という態度を取ってはきませんでした。日本の経済賢女を引き出しやすくするためにこれまでは親日的な態度を取り、国際的な経済競争力がついてきたことでその必要が薄れたのと同時に、農村部と都市部での経済格差が大きな国内問題となっている今、そうした状態への政府に対する批判をかわすために反日感情を煽り立てることで政府への求心力を得ようとしているのではありませんか?