小一男児が最後に目撃されたのは自宅近くの公園で、そこから自宅までの距離は僅か八〇メートルでした。公園で同級生の保護者が「一人で大丈夫?」と声を掛けられて、一人で家に帰ったのです。保護者が家まで付き添っていればこの事件は防ぐことはできたでしょう。しかし既に同じ県営住宅の敷地内で、一人で歩くと言っても公園から自宅まで三軒ですからほぼ家に帰り着いたも同じようなものです。普通に考えれば消息を絶つとはとても考えられません。捜査本部には不審な白い車の目撃情報も寄せられていると言いますが、本当に僅かなその距離の間で車に乗せて連れ去ることが可能なのでしょうか。
 誤解を恐れずに言えば、公園から自宅までの間に先月行方不明になった小四女児の自宅があります。外から車が入ってきて男児を乗せたるより、小四女児の自宅か、もう一軒ある住宅に誘い込む方がずっとたやすいように思えます。