タミフル寄付金、横浜市立大教授が研究への影響を否定(3月13日23時43分配信 読売新聞)
 インフルエンザ治療薬「タミフル」と異常行動死の因果関係を調べている厚生労働省研究班主任研究者の横田俊平・横浜市立大教授の講座が、タミフルの輸入販売元「中外製薬」(東京都中央区)から寄付金を受けていた問題で、横田教授は13日、厚労省内で記者会見し、「寄付金をもらっているから手心を加えるようなケチな考えはもっていない」と、研究への影響を否定した。
 横田教授は、「研究のデータ処理は外部の機関で行い、それを複数の研究者で検討している」と、透明性を強調した。
 一方、記者会見に同席した同大付属病院の阿部万里雄管理部長は、「今後、大学関係者が国の研究メンバーとなり、利害関係のあるところが調査対象となる場合は、奨学寄付金を受けないようにすることを検討したい」と述べた。
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 良心的な研究者であれば、寄付金の有無と研究結果を切り離すことは当然だと思いますし、実際の研究過程においても手心を加えようがないと証明することは可能であるかもしれません。けれどもそれでもどこかで手心を加える余地があるのではないかとの疑いは拭いきれないのではないでしょうか。
 私は横田教授を疑いの目で見ている訳ではありません。ですが、疑いを持たれかねない相手から寄付を受けていたことは軽率ではないかとは思います。またそれが教授一人の権限で拒否することができないのであれば、受入先である大学の側が然るべき対応を取っていかなくてはならないだろうとは思います。