ekiden_racer2007-12-18

Yahoo!のトピックスに「日本政府「UFOの確認なし」」との項目があり、面白そうだと思って記事を開いてみました。

「UFO、存在の確認なし」政府が議員質問書で閣議決定

 地球外から飛来してきた未確認飛行物体(UFO)について、政府は18日、「これまで存在を確認していない」とする見解を閣議で決定した。
 文部科学省によると、政府がUFOの有無に関して正式な見解をまとめて公表するのは、これが初めてという。
 山根隆治参議院議員(民主)から提出された質問主意書に対し、答弁書閣議決定した。それによると、政府はUFOの存在を確認していないとしたうえで、「特段の情報収集、外国との情報交換、研究などは行っていない」とし、「我が国に飛来した場合の対応についても特段の検討を行っていない」と説明している。
 航空自衛隊は、日本の領空に侵入するおそれのある正体不明の航跡を探知した場合に戦闘機を緊急発進させるが、「鳥など航空機以外の物体を発見することはあるが、UFOを発見した事例は承知していない」と答えた。 (12月18日13時3分配信 読売新聞)

記事を読むと、「日本政府はUFOの存在を否定している」ということではなく、「国防上の問題として取り上げたり、これまでに確認した事例があるわけでなく、特段の注意を払ってはいない」ということに過ぎないのですが、まあ政府がUFOに対してそうした見方をするのは当然の態度だなというようにも思いました。ただ、1995年頃まで日本政府は特定失踪者についての北朝鮮による拉致疑惑についてもこのようにとらえていたのではないでしょうか。
上の記事のUFOを拉致被害者に置き換えるとこんな具合になります。

拉致被害者、存在の確認なし」政府が議員質問書で閣議決定

 北朝鮮により拉致されたとされる特定失踪者について、政府は○日、「これまで存在を確認していない」とする見解を閣議で決定した。
 外務省によると、政府が北朝鮮による拉致被害者の有無に関して正式な見解をまとめて公表するのは、これが初めてという。
 ○山○治参議院議員(○主)から提出された質問主意書に対し、答弁書閣議決定した。それによると、政府は北朝鮮による拉致被害者の存在を確認していないとしたうえで、「特段の情報収集、外国との情報交換、研究などは行っていない」とし、「特定失踪者が北朝鮮に拉致された場合の対応についても特段の検討を行っていない」と説明している。
 自衛隊海上保安庁は、日本の領海に侵入した所属不明の船舶を探知した場合に戦闘機を緊急発進させ、巡視艇を出港させるが、「漁船に扮した工作船など北朝鮮のものと思われる正体不明の船舶を発見することはあるが、その中から拉致被害者を発見した事例は承知していない」と答えた。

…といった具合になります。
UFOと拉致被害者を同列に扱うのは失礼ではありますが、ある種の先入観に縛られた不作為の作為が、国益に反することもあるわけですから、そんなに簡単にUFOの存在を否定的に見ていて問題ないのかという気もします。