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23・24日は、発達した低気圧の影響で全国に強風・高波の被害が生じましたが、この強風で遊園地の風船型遊具が飛ばされ、遊んでいた4歳女児が重傷を負うという事例が発生しました。
【事故概要】
23日午後2時半ごろ、東京都荒川区のあらかわ遊園キッズランドで、中に空気を入れて膨らませる式の風船型遊具すべり台「パックンシャークスライダー」を強風のため片付け始めたところ、強風であおられて浮き上がり約20メートル離れた管理塔2階ほどの高さまで飛ばされ、乗っていた4歳女児が放り出され管理塔の階段にぶつかりあごの骨を折る重傷を負いました。
【事故概説】
風船型遊具は移動遊園地や催事にも多用される遊具であり、常設の建造物とは違い風には弱いものです。一見したところ空気の入った柔らかそうな素材で安全そうに見えるのですが、実際に大きな子どもと小さな子どもが混じって飛び跳ねたりスロープ部分を滑り降りたりする際に思わぬ事故が発生しやすく、通常の遊具以上に遊んでいる子どもから常に目を離せない遊具でもあります。
遊具はベロ部分からロープなどで固定されますが、これは高さのある遊具の転倒防止・横方向への移動防止には効果はありますが、強風で浮き上がるほどの時にはほとんど効果は期待できません。風で持ち上げられてしまえばその上に乗っている子どもは放り出されてしまいますし、落下した際には叩きつけられてしまいます。
従って強風下では速やかに使用を中止し、空気を抜いて飛ばされることを防ぐしか手はありません。しかし実際には空気を抜ききるには時間が掛かります。常設のアトラクションであるならまだしも、仮設のアトラクションとして使用されている際には、慣れない人がただ番をしているだけということになりますから、さらに危険性は増すということになります。
この日は広島の遊園地でも16人乗り4両編成のジェットコースターが強風を受けて減速し、コース途中で止まるという事例も発生しています。突風は予測や防護が難しいのですが、想像以上の危険を孕んだものであるということを管理者は頭に入れておかねばなりません。天気の良い休日であっても、風の強い日には使用中止を決断する勇気が求められる、ということだと思います。
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