都賀川下流で行方不明となっていた32歳の男性が水死体で発見され、28日に発生した都賀川増水事故の犠牲者は5人となりました。神戸市は都賀川をはじめとした六甲山系河川についてサイレンや警報装置などを設置する措置を打ち出しました。早急な対応は評価できますが、流域の人に危険を知らせ避難を呼びかけるパッシブセーフティーは安全策の両輪のうち一方に過ぎず、一部水流の暗渠化など根本的な対策が併せて必要であると思います。
都賀川の甲橋監視カメラは5人が流された地点より上流にあたりますが、14時38分ごろに雨が降り始めると、それまで川遊びをしていた親子連れは雨を避けて川から引き上げたため鉄砲水に巻き込まれることはありませんでした。ところが事故が起きた地点は、雨が降った地域より下流にあたり甲橋付近ほどの降水量がなかったためか、水遊びをしていた人たちは川から引き揚げるのでなく一時的に橋の下で雨宿りをしようとしたようです。或いは監視カメラのあった甲橋ではたまたま橋のすぐ傍に通路があった一方で、事故が起きた付近では通路まで遠かったということも影響しているかもしれません。