ekiden_racer2008-09-17

【事故概要】
17日午後5時ごろ、愛知県豊田市広久手町の公園内の雲梯で、小学1年の女児が宙づりになり意識不明の重体となる事故が起きました。女児は自転車用ヘルメットを着用したまま遊んでおり、雲梯の上面から鉄の棒と棒の間をくぐりぬけて降りようとした際、ヘルメットが鉄の棒に引っ掛かり、あごひもが首に掛ったまま宙づりとなったものです。
【事故の背景】
雲梯の棒と棒の間の隙間は17.5センチで、小さな子供の体はぎりぎりですりぬけることができても、ヘルメットは引っかかってしまいます。雲梯から飛び降りようとした際には手を離しますから、あごひもは急激に首に掛ってしまいます。子供用のネックレスなど首に掛けるおもちゃは、首が締まることのないよう外れやすい配慮がなされていますが、自転車用ヘルメットでは逆にあごひもが自転車の転倒時に不意に外れたり切れたりしないよう、06年に従来より3倍の強度を持たせるよう安全基準が改められています。
【事故の対策】
自転車での事故を防ぐためのヘルメットが凶器になったことに言いようのないいたたまれなさを感じます。転倒事故の衝撃から頭部を守るため、外れにくいようにあごひもが強化されているというのも裏目に出てしまいました。それは本来目的と考えられている用途以外に使われたことが問題なのですが、現実には自転車で遊びに出かけた子供がヘルメットを被ったまま遊びまわるということがあるのですから今度はそうした面にも目を向けていかなくてはなりません。学校で行われる安全教育の際に自転車を降りたらヘルメットも脱ぐ・自転車のハンドルに掛けるといった指導をするというのがてっとり早い方法かと思いますが、これをさらに一歩進めてヘルメットと自転車の施錠とをワンセットにして、自転車を止めて施錠する際に一緒にそこにヘルメットも留められるようにするといった対策も可能かと思います。

関連《学校・公園遊具の事故》

  • 2008-04-10 竜洋海洋公園のゴンドラで指切断の事故
  • 2008-03-17 名古屋の滑り台で骨折事故
  • 2008-03-12 大阪・公園遊具で指切断
  • 2007-04-11 小学校の木製遊具で事故