ekiden_racer2008-09-26

【麻生政権低支持率でスタート】
マスコミ各社が発足直後の麻生政権の支持率調査の結果を発表したのですが、どの調査も支持率が40%後半から50%前半と、低かったのに大変驚きました。数値が低いから驚いたのでなく、福田政権の発足時より低かったからです。
内閣の支持率は発足直後が最も高く、徐々に低下して末期に最も低くなるのが一般的であり、スタートが低いことから今後の政権運営で逆に数字が上昇することが期待できない訳ではないけれども、少なくとも麻生政権の高い支持率をバックに解散総選挙に打って出るという作戦を、自公連立政権は使えなくなりました。
福田前首相が辞任した大きな理由の一つが「ねじれ国会のため国会運営に苦労して、思うように政策を実現できなかった」というものがあります。ねじれ国会という状況は麻生政権になっても変わりないうえに、野党はもともと早期に衆院解散して総選挙をと目指していましたし、福田前首相が政権を投げ出したことでいよいよ早期解散が現実味を帯びてきたことから、これまで以上に与党に強く反発することが目に見えています。つまり国会では今まで以上に政策の実現はしづらい状況にある訳で、政権運営で支持率の上昇は望みづらい状況です。
「自分を客観的に見ることができる」福田前首相が、政権をバトンタッチして臨時国会や総選挙を乗り切る方が良いと考えて政権を投げ出した訳ですが、確かに福田政権末期の支持率より高い支持を得ることはできたものの、これでは麻生政権発足を待つことなく福田政権が成立した直後に解散総選挙に打って出た方が、自公にとっては「まだマシだった」ということになりかねません。
麻生太郎は本当に人気があるのか】
麻生太郎は人気がある、と言われていますが私はどうもこの「マスコミによって作られた麻生太郎像」に疑問を持っていました。麻生太郎が国民の人気があるというのは「マンガ誌を毎月10冊以上読んでいる」という政治家らしくない庶民性であるとか、「2ちゃんねる掲示板を見たり書き込んだりしている」とか「アニメやオタク文化に理解がある」といったイメージであったり、「ズケズケと物を言う」ところのようです。
ただ私にはあのダミ声と歪んだ口元は時代劇に出てくる悪代官というイメージしか湧いてきませんし、「ズケズケと物を言う」のにしても人情味が溢れている訳でもなければ人の心を理解する言動でもなく、想像力が欠如した失言まがいの放言としか思えません。その最たるものが野中元官房長官に対する部落差別発言であり、昨年の「アルツハイマーの人でもわかる」発言であり、14日の名古屋駅前で行われた自民党総裁候補演説の中での「安城や岡崎だったからいいけど」発言です。
ただこうした失言癖というものは本人には自覚がないのかと思いきや、自分の欠点として挙げているくらいですから自覚はあるようです。自覚があるのにそれを改められない人を世間ではバカと言います(←失言)。こうしたおバカな面が憎めないというのが人気の秘密なのかもしれません(←失言)。つまり麻生太郎はおバカタレントであるということです(←失言)。
総裁選に協力した人や自分に近い人たちを閣僚に起用したことから「半径4メートル内閣」とも揶揄される麻生内閣は、また目玉閣僚がおらず主役は自分だという「オレオレ内閣」とも言われています。その麻生内閣が予想外の低支持率であったというのは必ずしも麻生太郎個人の人気が予想外に低いということではなく、福田退陣を受けて解散が近い長続きしない内閣であるために支持率が低いということではあると思います。もっともそうしたことは事前に分かり切っていたことで、それをどうにか麻生太郎の人気で盛り返そうと思ったが思ったほどの効果がなかった(国民はそれほどバカではなかった)ということかと思います。
【早速麻生政権の足を引っ張る失言が…】
そんな中、就任直後の中山成彬国土交通大臣による[ごね得][日教組][単一民族]失言三連発が飛び出しました。また麻生首相の外交デビューとなる国連総会演説出発の日に小泉純一郎元首相が引退を表明し、その夜の途ぷニュースの座を麻生首相から奪っていました。これはわざとこの日を狙った嫌がらせかとも思ったのですが、特にそういう訳でもなかったようです。