ekiden_racer2008-11-10

9月に兵庫県で1歳9か月の男児こんにゃくゼリーをのどに詰まらせて死亡したことを受けて、こんにゃくゼリー最大手のマンナンライフが事故が起きたポーションタイプの商品を製造中止にするなど影響が広がっています。
今回の事故は7月に、祖母が凍らせたこんにゃくゼリーを1歳9か月の男児に与えたところ、ゼリーを喉に詰めてしまったというものです。こんにゃくゼリーが窒息事故を引き起こす原因になることは1995年ごろから知られており、これまでに17件の(一説には22件)死亡事故が発生しています。
95年7月から96年6月までの一年間に8件もの事故が頻発したことを受け、カップ容器からゼリーを吸い込むように食べることで窒息事故を引き起こすことを防止するためにマンナンライフでは容器を口で吸い出しづらく手で容器を押し出すようにするような改良を加えました。
また事故を防ぐためにお年寄りや子供に与えないといった表示を商品パッケージに示すなど、業界は窒息事故を防ぐための工夫をしてきました。
それでも事故をゼロにすることはできませんでした。それは弾力性のあるこんにゃく材料のゼリーが喉に詰まるという潜在的な危険を持ち続けていたこと、そして窒息を防ぐための形状への変更が十分ではなかった(窒息に至る原因を限定してしまった)からです。仮にどれだけ「お年寄りや子供に与えない」ことを周知したとしても、商品自体の危険性を取り除けない限りは死亡事故をなくすことはできません。EUではゼリーの材料にこんにゃくを使用することを禁止しており、韓国では直径4.5センチという大きさでこんにゃくゼリーを規制しています。