自民党は2月1日、海難保険に加入していない船舶の入港を禁じる法案の検討を始めました。昨年の台風で外国船が多く座礁したのですが、北朝鮮船籍の船は海難保険に未加入だったため、その撤去費用を日本が負担せざるを得なかったことを受けての対応です。けれどこの法案が可決されたことで、アサリやワタリガニなど北朝鮮の主要な輸出海産物が日本に輸出できなくなり、実質的に経済制裁が発動されたことになります。
 この北朝鮮産のアサリですが、どうして北朝鮮船籍の船が日本に輸出しているのか、そして市場に北朝鮮産と明示されたアサリが並んでいないのかというところに一つカラクリがあります。北朝鮮産のアサリが、そのままパックされて販売されることは希で、九州や山陰の港に陸揚げされた後、一旦日本の海岸に北朝鮮産のアサリが埋められます。そして数日後、このアサリを採取して市場に出荷するのです。海岸にアサリが埋められるのは深夜に行われることが多いようです。そして、日本の海岸から掘り出されたアサリは、国産品として市場に並ぶのです。