モーホー疑惑の赤城農林水産大臣。最近も顔に巨大な絆創膏を二枚張り無精ひげを伸ばしたまま記者会見に臨み、記者から質問されても「何でもない」を連発、閣議の席でも伊吹文科大臣から「赤城君どうしたの?」と声を掛けられてもシカトしたそうな。赤城大臣はその後「肌が弱くかぶれたのだと思う」との談話を発表、数日後絆創膏の原因はモーホー?…ではなく「毛包炎」だと発表した訳だが、このやりとりを見てもこの人はどうなのかと思う。記者会見の席で質問が出た際に、皮膚の病気ではないかと思われるならその旨伝えれば良いものを、何かを押し隠すかのように回答を拒否する態度は、会見を馬鹿にしていると思う。
さてそんな赤城大臣に今度は同じ領収書をコピーし政治活動費として二重計上していたことが明らかになった。先に活動実体のない実家を事務所として届け出て家賃を計上している件について追及された際「架空計上や付け替えはない」と言明していたが、その実一枚しかない領収書をコピーして二重計上していたというのだから呆れる。しかも今回の件については「事務処理上のミス」「単純なミス」と説明し、「大変ご心配、ご迷惑を掛けた」と謝罪した。無論これは「単純なミス」で済まされる問題ではないし、「心配や迷惑を掛けたから謝罪する」という性質のものではなく、政治家としての資質が問われ大臣職のみならず議員としての進退が問われ責任を取るべき問題です。
そもそも二重計上が意図したもの(或いは手続き上問題がなければ良いと思ったとか判明することはないだろうと高を括っていた)か単純なミスであるかということは、議論しても仕方がないことであり、また追及しても判明するものではありません。本人が意図だと認めない限り水掛け論にしかなりませんし、また意図したものだと認める訳がないからです。もし仮に、赤城大臣自身が自ら非を認め辞任しないのであれば、これは大臣の任命権者がけじめをつけなくてはならない性質のものです。しかも安部内閣にとって初めての国政選挙となる参議院選挙が二日後に迫っている現在、その対応は緊急を要します。ここで密かに大臣に辞任を薦めるのでなく、きっちりと総理総裁が罷免すれば、まだこの内閣には自浄能力が残っていると肯定的な評価を受け、与党にとってかつてない逆風と言われている参院選でも幾らかの評価票が投じられるに違いありません。今夜のニュースで、見苦しい赤城大臣の釈明を流され続けるのと、安部総理が厳しく疑惑を許さない態度を示す映像が流されるのとでは、選挙に向けてのPR効果としても大きく違ってくる筈です。