郵政民営化法案が衆議院で五票差の僅差で可決されました。郵便、貯金、保険と持株会社への分割が合理化になるのか組織が肥大化するだけなのかわかりませんし、法案が衆院を通過してもなお郵政の民営化には先行が不透明なところが多いように思います。
 郵政民営化のメリットは、民営化による経営見直しにより、先細りの郵便事業を立て直すというものです。また特定郵便局に見られる世襲制度や公務員としての待遇を見直すことも、構造改革として評価できるでしょう。しかしこれと同時に、郵政に集まる巨額な財源を国政に活かしてきたという過去があります。国庫がどうしてこの豊富な資金源を手放すのか理解に苦しみます。また良いところは残し、悪いところを改めるということが、発足したばかりの郵政公社ではできないのかという点も疑問です。