岐阜県大垣市の小野小学校で、校庭に設置されていた木製遊具「ワーワーロープ」の木製の支柱が折れ、児童13人が怪我をするという事故がおきました。この遊具は18年前にPTA寄贈により設置され、両脇の2本の支柱の間に網目状にロープを渡した遊具です。昨年文部科学省は校庭の遊具は高さ3メートル以内を目安とするよう通達を出していましたが、ワーワーロープでは高さ4メートルのところまでロープが張られて遊べるようになっていました。
木材は日が当たらず湿り気を帯びた状態では腐食します。直径32センチの木製支柱にはロープの高さに登るためにタイヤが約1メートルの高さまで取り付けられていました。このタイヤが日光を遮り乾燥を防ぐ結果となり木材の腐食を進行させたのです。
学校遊具は業者による点検が行われており、この遊具も先月7日に点検を受けたばかりでした。腐食が進行していても折れてしまうことを予見することは難しいと思います。木材の特性を良く知らなければ、支柱が腐食しやすい状態にあるということにも思い及ばなかっただろうと思います。
逆に大切なのは「年に何回と定められた業者による点検」よりも、教職員・児童・PTAが一体となって、日常的に児童・子どもの安全に留意するという態度だと思います。「日常的に留意する」ではお題目になってしまうと懸念されるのであれば、安全点検の日を定めるとか児童の委員会活動やPTA活動として取り入れるというのも良いのではないでしょうか。そして安全の為には予算に縛られることなく、危険が予見されるものについては(安易な撤去でなく)補修・交換を積極的に行うという態度が、責任者(校長)や上位組織(教育委員会)には求められます。