学校プールで小1男児が水死した桜丘小学校のある福島県相馬市では、これまでプール監視に際して共通のマニュアルは作らず、対応は各校に任せていました。桜丘小学校は児童数516人の中規模校で、教員数・PTA数ともにある程度余裕のある対応ができた筈ですが、臨時職員4名を交代で2名ずつ監視に充てていました。またこの臨時職員に対し救命講習などは行われていませんでした。
学校プールの夏休み開放に際して、学校側が監視のための教員を出さないのも疑問ですが、この臨時職員はPTAに依頼されたもの、ということです。つまり、夏季休暇中のプールの管理は学校からPTAに依頼されており、実際にはそのPTAに依頼された臨時職員が監視を行っていたということです。
夏休み中は必然的に休みになってしまう給食調理の職員に、PTAがPTA費からアルバイト代を出してプールの監視を依頼するというのは大変合理的な方法であるとは思います。教員・PTAの監視員の不足を臨時職員に依頼するのならまだしも、費用だけを出して丸投げしてしまうというような無責任な体制は如何なものでしょうか。桜丘小学校の子どもたちは学校・教員もPTAもその責任を負わない無責任な状態でプールに入っていて、事故が起きたときには適切な対処がなされなかったということになります。

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