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【事故概要】
29日兵庫県姫路市の姫路セントラルパーク内のアトラクション「ラビリンス」(ジェットコースター/2両編成8人乗り/全長410m最高速度38km/h)に乗っていた小5女児が、カーブの遠心力で体を振られ、上半身をコースター内壁に打ちつけて鎖骨を骨折するという事故が起こりました。
【事故詳細】
ラビリンスは距離が短く狭く入り組んだコースをトロッコを模したゴンドラが走るコースターアトラクションで、宙返りなどの派手なアクションはありませんが、カーブで強い遠心力が掛かる乗り物です。体は腰をシートベルトベルト、膝をバーで、そして両手で前部の手すりをつかんで固定します。全長が短く、落下の危険性があるような角度で走る訳でもないので、通常のコースターのようなハーネスはありません。
それでも左右に強く揺さぶられるため、しっかりと両手両足を踏ん張らないと、内壁に体を何度もぶつけることがあります。内壁にはクッションはありますが、大人でも乗り込めるようなサイズであるために、小学生ではゴンドラ内でかなりスペースの余裕ができます。また腰のシートベルトは長さを正しく調整しないとシートに体を固定する役割を果たせなくなります。
【類似事故と対策】
03年4月、同アトラクションに乗っていた9歳の女児が、今回と同様に鎖骨を骨折する事故が発生しています。ラビリンスはもともと業者からは身長110センチ以上とされていた乗車制限を、遊園地側の判断で身長120センチ以上という一段厳しい基準で運用していました。03年の事故を受けて、ラビリンスには身長130センチ以上というさらに厳しい乗車基準としていましたが、今回の事故が発生したものです。
姫路セントラルパークでは、点検の上再開したいとの意向を示し、当初29日から2日までの期間点検のため運休としていましたが、その後もしばらくの間運休となっています(後日註)。
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